わが国唯一「生活機構」の名を冠して、全方位から人間生活のあり方を探究
生活機構学専攻では、博士後期課程を設置している。
博士後期課程は、生活文化?人間社会?生活科学の各領域を設けて、人間の衣食住に関わる自然科学と、歴史?民俗?文化財?心理?教育?福祉など人文?社会科学の幅広い分野をカバーし、個性豊かな博士(学術)を多数、社会に輩出してきた歴史をもっている。キーワードは、「人間の生活に関する総合科学」。多彩な学問領域の教授陣を結集し、人文?社会?自然科学の垣根を越えて、さまざまな角度から生活にアプローチする研究活動により、「生活機構学」という本学オリジナルの学問領域の擁立を図っている。
特色
生活文化研究領域
歴史的視点から、生活と文化と住居に焦点をあてて、その豊かな関係性を探求する。
人間社会研究領域
人間の成長?発達を科学的に探究する手法を探り、その意義を検討する。
生活科学研究領域
QOL向上に関わるヒトを取り巻く外的環境や身体機能の維持?増進を探究する。
学生「研究テーマ」例として
- 地域住民によるまちづくり活動の継続性に関する研究
- 内モンゴル自治区東部地域におけるモンゴル語の変容と現状
- アイヌ衣服およびその文様に関する地域的比較研究 ―近世以降の北海道における樹皮衣?木綿衣を中心に―
- 世田谷区における社寺建築の保存状況ならびに関係宮大工の業績に関する研究
- 大学生の友人関係における気遣いの研究 ―向社会的?抑制的気遣いの規定因と影響―
専任教員紹介
大谷津 早苗 教授 |
- 民俗文化の研究
- 民俗芸能研究
- 芸能史研究
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フスレ 教授 |
- 北東アジア地域における諸民族の歴史と文化の研究
- モンゴル?中国?日本?ロシア国際関係史の研究
- シルクロードとティーロードの研究
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島谷 まき子 教授 |
- 精神科デイケアグループの実践的研究
- 心理劇の過程と効果
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清水 裕 教授 |
- 向社会的行動
- 防災意識と地域防災対策
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松永 しのぶ 教授 |
自閉スペクトラム症の認知発達と発達支援に関する研究
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松澤 正子 教授 |
- 乳幼児期の精神発達
- 親子関係の神経基盤
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粕谷 美砂子 教授 |
- 持続可能な生産?流通?消費と消費者志向経営
- 自営業/農家世帯の生活経営とジェンダー
- 多様な主体(ステークホルダー含)による生活の協働と地域共生社会に関する研究
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フフ バートル 教授 |
- アジアにおける国家、民族、言語の関係
- 言語の近代化
- 中国の経済発展と周辺地域?民族の言語文化の変容
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石井 正子 教授 |
- 教育、保育におけるインクルージョン
- 発達の遅れや、偏りがある子どもの教育と保育
- 乳幼児期~児童期の発達過程で起きる臨床心理学的な問題と支援について
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友野 清文 教授 |
- 協同学習(ジグソー法など)の理論
- 初等?中等私立学校教員の育成
- 近代日本の女性の学びと教育
- 教育におけるジェンダー平等
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永岡 都 教授 |
- 音楽表現の形式と理論について、作曲学?美学?社会学の複合的な視点から研究
- 幼児教育?初等教育における音楽カリキュラムの開発と研究
- 音楽的意味論、音楽の表象文化論
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金尾 朗 教授 |
- 様々な都市空間における現代の建築のデザインの成立について
- 建築空間と、インテリア、都市空間の関係性
- 現代の建築デザインのアナリーゼと提案
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小原 奈津子 教授 |
天然繊維の化学構造と物理的性能の関連に注目して研究を進めている。
- 羊毛繊維を対象とした化学処理による機能性の付与
- 天然繊維の鑑別法
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角田 由美子 教授 |
- 皮革の機能性の解明
- 革靴、革衣料の快適性評価
- 靴のデザインと歩行分析
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中山 栄子 教授 |
- 生物資源由来の機能性材料の開発
- 大気環境の測定とその評価(東南アジアを中心に)
- 住環境材料の環境科学的考察(快適な室内環境を形作る)
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梅垣 敬三 教授 |
- 食品成分の安全性と機能性に関する研究
- 医薬品と食品の相互作用に関する研究
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小川 睦美 教授 |
食品の機能成分が生体に及ぼす影響について、特に性差に着目して研究を行っている。 |
清野 誠喜 教授 |
- 食を対象とした消費者行動の分析
- 食を対象としたマーケティング行動の分析
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高尾 哲也 教授 |
- 唾液腺刺激モデル系の構築とそれによる食品成分の機能解析
- 食品素材や微生物の有する機能性解析と食品への応用
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中西 員茂 教授 |
- 血液透析患者におけるリンとカルシウムについて
特に食事との関連。
- 妊娠高血圧症候群と塩分摂取について
システマティックレビューなどにより検討する。
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山中 健太郎 教授 |
ヒトの身体を一つのシステムとしてとらえ、その生体信号および動作?行動の記録から、
- 食欲と食行動の変動
- エネルギー摂取と消費の関係
- 意志決定の傾向
- 巧みな運動制御
について研究を行っている。
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